アメリカ製ブローニング重機関銃 M1917A1/U.S. Browning M1917A1 HEAVY-MG


↑ U.S. Browning M1917A1 MG at JGSDF Ordnance School
(写真上左/上右)陸自武器学校資料館で展示されているブローニング重機関銃 M1917A1
バレル後端・上部に水冷用の水注入口がある。バレル先端・下部には排出された水/水蒸気を再利用する為の缶と連結したホース取り付け口がある。

作動方式:ショートリコイル、使用弾薬:.30-06スプリングフィールド弾(7.62mm×63)、給弾方式:ベルト給弾
銃身長:610mm、全長:978mm、重量:14.97g(銃身のみ)、47kg(三脚架含む)
初速:853m/s、発射速度:500発/分

ジョンM.ブローニング設計の堅牢な水冷式重機関銃

アメリカの著名な銃器設計者ジョンM.ブローニングが手掛けた最初の機関銃であるコルト・ブローニングM1895が冷却装置がなく短時間の連射で銃身が焼けてしまう苦い経験から 彼自身が考案した水冷システムを組み込んだ水冷式機関銃を設計し折からの世界大戦で大量の機関銃を必要としていたアメリカ軍に1917年に採用されM1917と命名された。

大量の冷却水が必要、重すぎるなど運用上柔軟性に欠ける難点があったが空冷式機関銃とは比較にならない持続射撃能力があり空冷式が主力となった第二次大戦から朝鮮 戦争においても広く使用された。M1917A1は1936年にマイナーチャンジされたタイプで第2次大戦で使用された。対米戦序盤の比島攻略戦において日本軍も大量に鹵獲している。戦後、 警察予備隊にも供与された。


John.Basilon

第2次大戦最大の激戦の一つであり日米戦争の天王山となったガダルカナル島戦いおいて第1海兵師団の下士官だったジョン・バジロンは1942/10のヘンダーソン飛行場を巡る戦闘でM1917A1の射撃により 日本軍の猛攻撃を撃退、その功績により名誉勲章を受勲した。彼は最も有名な英雄となり全米を巡回して戦時国債の発行にも絶大な功績を果たしたが1945/2、硫黄島で戦死した。 彼の活躍は日本でも放映されたHBOドラマ「ザ・パシフィック」でも描かれている。



目次へ

太平洋の海鷲 inserted by FC2 system