People's Liberation Army Navy Surface Force DD 051B class

(写真上) 東京城南島沖で撮影した「深セン」
平成19年11月の訪日時の艦容。もちろん、中華人民共和国の艦艇が来日したのはこれが初めてであった。間隔が開いた2本煙突なので機関はシフト配置 と推測される。

中国人民解放軍海軍駆逐艦 051B型(「旅海」型)
駆逐艦051B型は052A型の拡大改良型として建造されており解放軍海軍として初めて本格的なステルス性を取り入れて建造された大型水上戦闘艦艇である。
HQ-7短SAMやYJ-83対艦ミサイルを装備するなど先進的設計だが試作艦的な要素が強く「深セン」1隻のみ建造され同型艦はないがその後の中国製水上戦闘艦艇の 技術的ベースになった艦と言える。なお、西側では「旅海(ルーハイ)」型と呼称されている。
(写真左)
上と同じく平成19年11月訪日時の「深セン」
東京晴海客船ターミナルで撮影

前甲板には100mm連装砲塔、その後ろの01甲板レベルには対空ミサイル フランス製「クロタル」短SAMの中国版 HQ-7発射機、1番煙突と中部マストの間に YJ-83対艦ミサイル4連装発射機4基が搭載されている。

当初、西側ではHQ-7発射機の後ろに垂直ミサイル発射装置 VLSが装備されている、と推測されていたが 後にHQ-7用装填装置である事が明らかになった。ヘリコプター格納庫上部には37mm連装機銃が見える。

前部マストには中国国産360型対空レーダー、中部マスト・トップには同じく国産のライス・シールド381A型3次元レーダーが装備されている。

船体後部にはヘリコプター格納庫/甲板が設けられるなど西側の艦艇デザインを継承している。

「深セン」の機関はCODOG方式でドイツ製ディーゼルとウクライナ製ガスタービンを搭載
48600馬力で速力29ノット。2本煙突の間隔が広いので機関はシフト配置であろう。

(写真左)
HQ-7 短SAM8連装発射機

フランス製「クロタル」を中国でコピーしたものでNATOコードネームはCSA-N-4。

解放軍海軍では052A型駆逐艦より搭載が開始された。中国第2世代の艦載型短SAM

射程 約12000m、
速度 2.4マッハ

(写真中)
100mm連装砲

旧ソ連で開発された100mm砲をベースにしている。砲塔はステルス性を意識した直線デザインだ



中国初の艦対空ミサイルは国産開発されたHQ-61である。
60年代から開発が始まったが当時の中国の技術力では対空ミサイル開発のハードルは非常に高く難航した。それに加えて文化大革命による混乱も開発に重大な 支障となった。それでもアメリカ製スパローを入手しその技術を真似て80年代には何とか実用化したが性能的には満足出来る水準ではなかった。解放軍海軍でも短期間に 国産短SAMの実用化は諦めたようでフランス製「クロタル」のコピーに踏み切ったのだろう。HQ-7は中国で初めて実用化レベルに達した艦載型短SAMとなった。

(写真中)
対艦ミサイルYJ-83発射機

本艦は4連装発射機を4基搭載しかなり強力な対水上打撃力を持つ。

中国のSSMは旧ソ連のSS-N-2「スティックス」をベースに開発されていたが80年代にフランス製 SSM「エグゾセ」MM38を購入しこれをベースにYJ-8を開発した。

その後YJ-81、YJ-82と改良が続けられ90年代になって制式化されたのがYJ-83だ。発射機はステルス型

射程 約120km
速度 0.9マッハ


(写真上左/中)
76A式37mm連装機銃

OTOメララ社製のコピーだが銃身は旧ソ連系。中国艦艇に幅広く装備されている。

「深セン」では格納庫天蓋に4基という独特な配置になっている。本来なら格納庫には2基、 艦橋直前の01甲板レベルにも2基と分散配置すべきだろうがHQ-7装填装置の設置を優先したものと思われる。

(写真左)
艦載ヘリコプター Zhi-9a

一見して分かるようにフランス製ドーファン2のライセンス機体


満載排水量 6000t
全長    153m
幅     16.5m
吃水    6m
主機/軸数 CODOG(ディーゼル2基/ガスタービン2基)/2軸
出力    48600馬力
速力    29ノット
兵装
・YJ-83対艦ミサイル4連装発射機4基、HQ-7艦対空ミサイル8連装発射機1基、100mm連装砲1基、37mm連装機銃4基、324mm3連装短魚雷発射管2基
艦載機,br> ・ヘリコプター 1ないし2機
乗員 250名
※短魚雷はアメリカ製Mk46をコピーしたYu-2、発射管も西側デザインのB515

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