HBOドラマ”ザ・パシフィック”撮影用の九五式軽戦車(プロップ)


九五式軽戦車プロップ(左)、右側の実物と比べても細部まで正確に再現されているのが分かる。


(写真上左)HBOドラマ”ザ・パシフィック”に登場した九五式軽戦車(プロップ)、全体のフォルムは良く出来ているが迷彩塗装は当時の日本軍のものとは全く異なる色彩 /(写真上右)実物の九五式軽戦車

THE PACIFIC
HBOドラマ”ザ・パシフィック”撮影で製作された九五式軽戦車プロップ。 ドラマではペリリュー島の戦闘シーンに登場したのでご記憶の方も多いと思います。米軍現用戦車に無理矢理、鉄十字マークを付けてナチスドイツ軍戦車に仕立てていた昔とは 異なり観客・視聴者の眼が肥えた現在ではここまでリアルな演出をしないと良い評価が得られないのでしょう。その点では30年以上も前に本物そっくりの61式戦車を 造った角川映画は立派だった。


平成25年7月28日(日)、幕張メッセで開催されたワンダーフェスティバル2013[夏]で展示された九五式軽戦車プロップ

九五式軽戦車プロップは現在、(梶jカマドの所有で同社により細部まで拘ったレストアが施されている。 幕張メッセで開催されたワンダーフェスティバル2013[夏]で一般初公開された。 角鉄パイプフレーム構造で車体や砲塔は厚さ2mmの 鉄板で製造されている。重量は約3tと実車の半分程度、エンジンはフォード製V型8気筒ガソリンエンジン、変速機はATを装備。迷彩塗装は南方タイプを施している。


(写真上)砲塔周辺

九七式車載重機関銃カバー、覗視孔(てんしこう)、ピストルポート、リベットも正確に再現されている。

マフラーやフック、車体側面や後部に装着された工具類やワイヤーも実感がよく再現されている。砲塔にも車載機関銃が搭載されているが実車では操作の不便さから 取り外したものが多かったらしい。

-- 帰国を果たした実物の九五式軽戦車(4335号機) --

かつて京都の嵐山美術館に実物の九五式軽戦車(4335号機)が展示されていたが同館の閉鎖に伴い和歌山県の白浜ゼロパークに移管された、しかしここも閉館された後、 イギリス人コレクターの手に渡りイギリスに渡った。その為、日本国内には実物の九五式軽戦車が存在しない時期が続いたがNPO法人・防衛技術博物館を創る会が主催するクラウドファンディング により日本への返還が実現、令和4年12月に帰国を果たした。


令和5年4月16日、クラウドファンディングで帰国した九五式軽戦車(4335号機)お披露目会で同車と共に九五式軽戦車プロップも走行展示した。

実物とプロップの2両による同時走行は部隊感を強く表現していた。




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太平洋の海鷲

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