実戦機である複座型F-2B、有事の際は実任務に従事する
日米共同開発されたF-2の複座型がF-2Bである。
試作型2機と量産型32機が製造された。F-2Bは単なる複座練習機ではなく実戦能力を備えており有事の際は実任務に投入される。
アメリカ空軍のF-16C/Dと同じ運用思想だ。性能面では単座型のF-2Aと基本的に同じだがタンデム式複座コクピットを採用した事により機内容積が
若干減少した為に統合電子戦システムIEWSの一部機能が簡略化されている。
原型となったF-16C/Dと比べてエアインテイクが大型化されているのがF-2の外観上の大きな特徴である。レドームには三菱電機が開発したフェーズド・アレイ方式の火器管制レーダーJ/APG-1が装備されている。 レドーム上に見える細長いストリップはライトニングアレスタ。レドーム後方に5つ装着されているのは発達型敵味方識別装置AIFF
左舷側主翼付け根に見える開口部は20mmバルカン砲の発射口。F-2AとF-2Bの識別点であるがB型ではエアインテイク側面及びドラッグシュート後端上部のIEWSアンテナが装備されていない。
平成23年3月11日に発生した東日本大震災で松島基地に配備されている第21飛行隊のF-2Bが18機、津波により水没した。
搭乗員訓練に支障が出る事などから水没F-2Bは当初より修理される事が検討されており平成23年度補正予算において6機の修理予算が計上された。