八九式重擲弾筒
Type 89 grenade discharger
(写真上)陸自武器学校資料館に展示されている八九式重擲弾筒と八九式榴弾
十年式擲弾筒の後継として開発されたのが八九式重擲弾筒である。
十年式が手榴弾しか発射出来なかったのに対して八九式は専用弾である八九式榴弾を発射する事が出来て威力は格段に向上した。 命中率は低く腔発事故や二重装填事故が多発するなど問題も多い兵器だったが軽量小型で取り回しに優れ接近戦では相応に活躍した。

重火器が決定的に不足していた日本軍にとっては 貴重な火器であった。歩兵小隊の4個分隊のうち1個分隊に3基装備されるのが 標準であったが沖縄戦で戦った二十四師団には約260基、六十二師団には約360基配備されていた。

八九式榴弾なら最大射程650mm程度、手榴弾なら100mm程度あった。

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